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【睡眠コンサルトに聞く】良質な睡眠に導く!お風呂の入り方とは

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子どもの心身の成長にとても大切な「睡眠」。でも、実は世界的に見ると日本の子どもの睡眠環境は実はあまりよいとは言えないのをご存知でしょうか。

今回の記事では睡眠コンサルタントの友野なお先生に、睡眠が子どもに与える影響やお風呂や入浴前後に良質な睡眠のために家庭でできることについて教えていただきました。

睡眠コンサルタント 友野なお先生

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子どもの学業成績や心の健康は睡眠時間はリンクする?

【年齢別】子どもに必要な睡眠時間

日本人の睡眠時間は短いと言われていますが、子どもたちの睡眠環境もよくない状況なのでしょうか

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友野先生

「日本の子どもたちは世界的に見ても就寝時間が遅く、夜型が進んでいるのが現状です。日本小児協会の報告では睡眠時間の短さも指摘しており、日本の子どもの睡眠環境はあまりよくないといえるでしょう。 世界17か国で0~36ヶ月児の養育者29,287名に行った睡眠に関するアンケート調査では、世界のどの国よりも日本の子どもたちの睡眠時間は短く、昼寝の時間も最短であることが明らかになりました。 睡眠時間が最も長いニュージーランドとは101分もの差があり、その他、オーストラリアやイギリス、アメリカ、カナダ、タイ、フィリピン、インドネシア、中国は日本よりも多く昼寝をとっているにも関わらず、日本よりも就寝時刻は早いという結果になりました。

出典:Cross-cultural differences in infant and toddler sleep. Mindell JA, Sadeh A, Wiegand B, How TH, Goh DY. Sleep Med. 2010 Mar;11(3):274-80.

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友野先生

睡眠の質も大事ですが、特に子どもの場合は睡眠の量(=時間)も大切です

幼児期の子どもに必要な睡眠時間はどれくらいなのでしょうか?

友野先生

1歳以下の乳児は12〜15時間、1〜2歳は11〜14時間、3〜5歳は10〜13時間くらいの睡眠が必要です。

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友野先生

アメリカの国立睡眠財団は大人に必要な睡眠時間の目安として7〜8時間程度と提唱していますが、これと比べてみても子どもに必要な睡眠時間が長いことがわかると思います。 しかし、日本では未就学児の3人に1人が22時を過ぎても起きているというデータがあるくらい、子どもに夜更かしの傾向が見られます。 就寝時間が遅い子の特徴を聞くと、親の生活リズムが不規則だったり親に夜更かしの習慣があることが多いようです。 子どもの睡眠環境は親の影響を大きく受けるので、大人の睡眠環境や夜の過ごし方を見直すことが必要といえますね

親子揃っての正しい睡眠習慣が大切なのですね。睡眠は子どもの心身にどのような影響を与えるのでしょうか。

友野先生

睡眠はからだと心、両方の健康につながっています。これは大人にとっても同じです。 子どもに関していうと、たとえば幼少期の睡眠時間が短いと肥満率が高くなる、将来のうつ病のリスクが高くなるなどの報告がされています。 一例を挙げると、3歳の時点で睡眠時間が短い子と11時間しっかり睡眠をとる子を比べた場合、13歳での肥満率が1.6倍になるというデータがあります
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ライフコースで見る、子どもの睡眠の重要性

睡眠は子どもの心身の成長に深く関わっているのですね。子どもの睡眠に対して、親としてどのように考えたらいいのでしょうか。

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友野先生

子どもの睡眠や健康をライフコースで見ることが重要です。子どもをある年齢の時点だけ見るのではなく、人生をひとつの物語のように捉えてライフコース全般で見る視点です。 睡眠は子どもの学力、大人の場合は仕事の生産性の向上に密接な関係があります。研究結果としても、寝不足よりたくさん寝ている子の方が成績がいいという報告が多くあります。 最近は早期教育の流れがあるので、小学校受験や幼稚園受験などの受験対策のひとつとして睡眠時間の確保を組み込むといいと思います

ライフコースで見ると睡眠の大切さが理解できますね。

友野先生

子どもにとって睡眠の重要性を教えてもらう機会や夜暗くなったら寝るという習慣は、将来にわたって心身の健康を保つためにとても大切なことです。 大人が睡眠の重要性をしっかり理解して、その知識や習慣を子どもに伝えてあげてくださいね

子どもにとって睡眠の量(=時間)が重要だということが理解できましたが、睡眠の「質」をチェックする方法はありますか。

友野先生

夜の睡眠の答えは日中にあります。 まずは、起床時に子どもが元気に起きてくるかどうかを確認しましょう。 そして日中、子どもが眠そうにしていたり、意欲的に活動できていなかったり、いつもよりぐずりがひどいなどの様子が見られたら、睡眠が十分にとれていないサインです。睡眠の質を見直す必要があるでしょう

良質な睡眠環境のカギは「お風呂」

理想的なお風呂の温度やタイミングは?

睡眠の質をよくするためにはどうしたらよいのでしょうか。

友野先生

良質な睡眠というのは、睡眠の量と質の掛け算です。この質を上げるために、実はお風呂が重要な役割を果たします。

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お風呂に入るタイミングは、夕食の前後どちらがいいのでしょうか?

友野先生

就寝の1時間~1時間半前にお風呂に入るのが理想的ですので、夕食を先に食べて、それからお風呂に入るとよいでしょう。お風呂のあとに夕食となると、どうしてもお風呂と就寝の時間が空いてしまいますよね。 うちには1歳と4歳の子どもがいるのですが9時に就寝させているので、お風呂は7時半ごろに入るようにしています。 兄弟がいるご家庭は、就寝時間を下の子に合わせるといいと思います

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お風呂で「睡眠に理想的な体温」に

就寝の1時間程度前にお風呂に入るといいのはなぜですか。

友野先生

良質な睡眠には体温が大きく影響するのですが、就寝1時間前程度にお風呂に入ることで、体温の上がりすぎや下がりすぎを防いでくれるからです。 あまり長風呂はしないほうがいいですが、ゆっくり湯船に浸かって、からだ全体を温めた方がよいでしょう。 お湯の中では体が軽く感じることができ、リラックス効果もあります。なにより、子どもと一緒に湯船に浸かることは親子のふれあいの時間になりますよね

良質な睡眠のためにすぐ実践できる3つのこと

毎日子育てに奮闘するママやパパがお風呂と朝や入浴前後に取り入れられる、良質な睡眠のための3つのポイントについて友野先生に伺いました。

【朝】太陽の光を十分に浴びることが大事!

友野先生

光は、睡眠改善のサプリメントといわれるほど大切です。起床後から日中にかけてたくさん太陽の光を浴びさせてあげてください。 できるだけ明るい環境に身を置き、体を動かす運動や遊びで子どもが十分に疲れていると、睡眠の質が上がります。 特に冬は日照時間が短いので、意識して朝と昼間は光をたくさん浴びるようにしましょう

【入浴中】入浴剤の香りでリラックス

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友野先生

お風呂に入るときに、お湯に好きな香りの入浴剤を入れると、子どもだけでなく大人も一緒にリラックスできますよ。 ただし、一般的な入浴剤の使用は5歳以降がおすすめです。大人用の入浴剤ではなく、赤ちゃん用品店などで子ども用の入浴剤を選びましょう。(※) 嗅覚からのアプローチで、睡眠に向けてリラックス効果を高めることができます

【入浴後】視聴覚への刺激を抑え、手足を温める

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友野先生

お風呂から上がったら照明を落として、自然界の音やクラシック音楽を小さな音量で流すなど、視聴覚への刺激をできるだけ少なくすることがスムーズな入眠につながります。 うちでは、お風呂から上がったら部屋の照明をダウンライトに切り替えています。暖色系の照明がおすすめです。 また、これは特にママなのですが、入浴後すぐに手足を冷やさないようにレッグウォーマーを履くなどの工夫をしましょう。 私は、子どもの髪の毛をドライヤーで乾かすときに、自分の足首と交互に温風をあてて足を温めています

脳、からだ、心を整える「ていねいな睡眠支度」を

最後に、ママやパパの睡眠についてアドバイスをください。

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友野先生

大人の睡眠環境は、子どもに大きな影響を与えます。まずは大人が睡眠の重要性を意識して、寝る前に心身ともに整える習慣をつけることが大切です。 先ほどご説明した視覚や聴覚、嗅覚でのアプローチ以外では、触り心地のいいパジャマをママやパパが着る、触覚へのアプローチもいいですね。「気持ちいい」と感じる優しい素材は、眠りたい気持ちにつながります。 また、アラームのかわりに寝室にスマホを持ち込む方もいるかもしれませんが、できるだけデジタルデバイスを遠ざけて寝るようにしましょう。 入浴も含めたていねいな睡眠支度の習慣はママやパパの健康につながり、子どもに睡眠の大切さを伝えることができると思います」

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※入浴剤を使用するときは、注意書きをよく読み、正しく使用してください。入浴剤の種類によっては、給湯器の熱交換器を腐食させたり、ポンプの能力が低下する原因になるものがあります。これらを使用して追いだきをしたときに、異常音が出たり、追いだきできなくなる場合は、使用をやめてください。また、バスソルトなど塩分の強いもの、乳白色(白濁)のものを使用するときは、給湯器の保温や追いだきをしないでください(UV機能付きの給湯器を使用している場合はUV運転もしないでください)

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