Fashion
夏の入浴と疲労回復
夏の疲労回復に役立つ入浴法とは
夏の入浴法の実態は?
夏の入浴をシャワーで済ませていませんか? 調査によると、毎日、シャワー浴で済ませる人は37.3% *1と、冬と比較して2倍以上に多くなります。その理由は、「暑いから」「シャワー浴の方がさっぱりするから」「節約(水道、ガス、電気など)したいから」「湯船につかるのはかえって汗をかくから」「夏場は身体を温める必要がないから」と様々ですが、このような考えの方に、是非読んでいただきたいと思います。
夏の疲れにも変化が!
昨今の気候変動による気温の上昇は、私たちの身体に想像以上のストレスを与えます。自律神経の乱れや体力の消耗を引き起こし「だるさ」や「疲労」となって現れます。また、出社とテレワークのハイブリッド勤務など、生活様式が多様化することで生じる「名もなき疲れ」は、気づかないうちに蓄積し生活リズムを崩してしまいます*2。このような「夏の疲れ」の対処法として有効なのが「入浴」と「睡眠」です*2。
*2:「“名もなき疲れ”オブザイヤー 2021」決定!バスクリンHP>ニュース&トピックス.2021 https://www.bathclin.co.jp/news/2021/1216_20211216/
疲労回復に有効な入浴法とは?
そこで、夏の入浴法としてお勧めするのは、「少しぬるめの湯に、ゆっくりと全身浴をする」ことです。湯船につかる入浴は、程よい体温の上昇や浮力がリラックスを感じさせ、血行促進することで疲労物質を除去します。そして、入浴後の体温変化は、良質な睡眠に繋がるということが知られています。つまり、湯船につかる入浴は、疲労回復にダブル効果があると言っても過言ではありません。
入浴と睡眠の関係は、臨床試験でも実証
「湯船につかる入浴」は、「睡眠の質」を高めることをグラフでご紹介しましょう。
湯船につかる入浴の後に就床することで、睡眠中の中途覚醒時間が短縮し、睡眠効率が高まることを認めました。また、起床時の気分や意欲が有意に高まることを認めています*3。皆さんも、ぜひ湯船につかる入浴を実践してみてください。
試験概要
夏の高温多湿の環境下において、シャワー浴と湯船につかる入浴後の睡眠状態を評価した。就床90分前に39℃の湯で入浴を行った。
中途覚醒時間(分):入眠後の睡眠時間内での覚醒時間の総和
睡眠効率(%):就床中、眠っていた時間の割合
*3:夏季の就床前の浴槽浴が夜間睡眠に及ぼす効果.日本感性工学会.2011.バスクリンHP>研究開発>学会リリース.
https://www.bathclin.co.jp/rd/news/2011/0310_1638/
夏季の就床前の浴槽浴が夜間睡眠に及ぼす影響の検討.日本睡眠学会.2014.
入浴が睡眠に影響する訳とは
生活リズムを整える上で重要なのは睡眠です。良質な睡眠を得るためには、リラックスするとともに体温変化も重要なカギとなります。入浴で体温を少し高めることで、手足などの皮膚表面から放熱が始まり、それに伴う深部体温の下降が睡眠へと導きます。夏でも湯船につかることが良質な睡眠につながるメカニズムです。就床の約90~120分前に入浴すると良いでしょう。
特に暑い日には、気分を爽快にするメントール配合の入浴剤「バスクリンクール」を使えば、温浴効果を高めて疲労回復に効果的です。ミントの香りとアクアブルーのお湯が、気分をリフレッシュするために夏の入浴時にお勧めしたいアイテムです。
コラム記事監修
株式会社バスクリン つくば研究所フェロー
博士(薬学)石澤太市さん