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更年期障害で起こりやすい"のぼせ"予防に。自律神経を整える入浴の重要性
更年期障害の代表的な症状でもある「のぼせ(ホットフラッシュ)」の予防には、質の良い入浴が効果的といわれています。更年期特有の症状の中でも「のぼせ」は他人から見ても分かるため、周囲の目が気になるという方も多い傾向があるようです。このコラムでは更年期にありがちな「のぼせの予防・緩和」を目指した入浴方法について紹介します。
のぼせの原因は自律神経の乱れ
ホットフラッシュとも呼ばれるのぼせは、卵巣から分泌されるエストロゲンの減少により自律神経のコントロールが難しくなることが原因のひとつと考えられています。この自律神経の乱れにより体温調節と血流調整が上手くできず、のぼせの症状となってあらわれるとされています。加えて、ストレスによる気分の落ち込みや睡眠不足も自律神経に影響することから、のぼせの原因には自律神経の乱れがあると考えられます。
のぼせの症状は人により違う
のぼせの症状は、全身が熱く感じる人、頭や手だけが熱く感じる人、熱い感覚と冷たい感覚のどちらも感じる人など、症状は人によって異なります。主なのぼせの症状は以下の通りです。
- 急な顔や身体の火照り
- 気温や室温に関係なく汗がでる
- 汗をかいているのに手足が冷える
- 寝汗の量が多い
症状は数分続き、次第に収まります。ただし、症状が続く際は他の疾患が隠れていることもありますので、医師の診察を受けましょう。
「のぼせ」は入浴で予防・緩和
のぼせの原因となる自律神経を整えるには、心身のオンとオフを切り替えることが重要です。心身をリラックスさせる副交感神経を優位にするために、質の良い入浴を心がけましょう。のぼせを予防・緩和する入浴のポイントは以下の通りです。
- 毎日きまった時間に入浴する
- 食後1時間以上経過した後、もしくは睡眠の1時間前に入浴する
- 38度~40度の少しぬるいと感じる温度で入浴する
- リラックスできる香りのアロマオイルや入浴剤を入れる(※入浴剤の種類によっては、給湯機器やふろがま、ジェットバスなど機器に影響を及ぼすものがありますので、ご注意ください。)
ほてりは暑さを感じるので、シャワーで済ませる人も多いようですが、ゆっくりと湯船に浸かってリラックスすることは大切です。お気に入りの入浴剤や音楽を楽しみながら、ゆったりとした気持ちで自分自身を労ってあげてください。
更年期障害による身体の変化は、生活の質にも大きく影響します。のぼせの対処法は、エストロゲンの減少により乱れた自律神経を整えること。心身をリラックスモードに切り替える入浴法を用いて、更年期を前向きに乗り越えていきましょう。
- 温まりかたや体感などには個人差があります。
- 体感や体調にあわせて、入浴時間・ふろ設定温度・ふろ湯量を調節して、無理なくお楽しみください。