お鍋の野菜は「寒涼性」の食材が多い?寒涼性と温熱性を意識して上手に温活

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いつも食べている野菜には、身体を温める性質の野菜と身体を冷やす性質の野菜があります。食材を選ぶ際、自分や家族の体質や体調を踏まえて「寒涼性」と「温熱性」の食べ物を選択することは、栄養と体調の両方を意識できて一石二鳥。このコラムでは、食材選びのポイントについて紹介します。

覚えておこう!食材の性質3つ

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食材の性質を考えるとき、まず押さえておきたいのが漢方。「薬膳」という言葉は漢方でよく耳にするかと思いますが、そもそも薬膳とは、中国の伝統的な医学(中医学)。すべての食べ物には薬効があると考えられており、食材が体内に入ったときの性質を、寒・涼・温・熱に分類できるとされています。この性質や効能を活かして食事に取り入れることで心身のバランスを保ち、健康な身体を目指そうと考えられています。

身体を冷やす食材「寒涼性」

寒涼性の食材は、水分のある野菜や果物が多く、身体を冷やすなど体内の余分な熱を排出するのにおすすめとされています。例えば、きゅうりや茄子、トマトといった夏野菜や、バナナや梨、柿などの果物。他にも大根や白菜、ゴボウなどの野菜、蕎麦、豆腐、塩や白砂糖が寒涼性の食材として知られています。

身体を温める食材「温熱性」

温熱性の食材は、生姜やにんにく、ねぎなど辛みや刺激のある食材が多く、血液の流れを促して代謝の促進が期待できます。シナモンや山椒、八角といったスパイス系のほか、羊肉や鶏肉、エビなども含まれるようです。黒砂糖や栗、もち麦も温熱性の食材といわれています。

どちらにも属さない食材「平性」

米など穀物系や体のエネルギー源になる食材は平性である場合が多いようです。食卓でも馴染みのある卵やはちみつ、じゃがいも、ニンジン、さつまいもといった定番の野菜も平性の食材。ほかにもクコの実や黒きくらげなども含まれます。

食材の性質は調理で変わる

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寒い日に食べたくなる鍋料理の野菜は、根菜類が多く、どちらかといえば身体を温めるイメージがあります。ですが、薬膳の考え方によると寒涼性のものが多いのだとか。ここで注目したいのが、寒涼性の食材でも鍋に入れて加熱調理すれば「平性」寄りに性質が変化し、身体を冷やす働きが弱まるということ。例えば、鍋のスープに身体を温める温熱性食材の生姜などを混ぜて一緒に飲めば、食材同士の性質が混ざり合い、身体を芯から温めてくれると考えられています。

さらに、食材によっては加工で性質が変化するケースもあります。例えば、平性食材である「豆」は、豆腐になると寒涼性になり、納豆になると温熱性に変わります。「白菜」は寒涼性食材ですが、唐辛子で漬けて「キムチ」になると温熱性寄りに。寒涼性の果物でも、乾燥させてドライフルーツにすると水分が抜け温熱性に変わります。逆に塩や白砂糖漬けにした場合は、身体を冷やす性質に変化するものが多いようです。

体質やその日の体調によって「寒涼性」と「温熱性」を意識して食材を選択することは、自分の身体と向き合う機会になります。なにか一方に偏りすぎると身体の不調を起こす原因にもなりますので、バランスを意識しながら摂取してくださいね。

  • 記載した内容の効果は、個人差があり、記事の内容を保証するものではありません。
  • ご自身の体調にあわせて、無理のない範囲でお楽しみください。

参考

発酵美食: https://www.marukome.co.jp/marukome_omiso/hakkoubishoku/20190314/10791/

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