長風呂で「のぼせ」たら？覚えておきたい対処法

「のぼせ」のメカニズム

おふろに浸かって身体が温まると、血管が広がり血圧が下がりやすくなります。さらに長い時間おふろに入ると入浴による水圧で血の流れが促進され、脳に血液が流れやすい状態に。この状態でおふろから上がると、手足に向かって血液が一気に流れていくため脳に流れる血液が減ってしまいます。このときに感じるふらふらっとしてしまう感覚が「のぼせ」です。個人差はありますが、貧血の方や自律神経が乱れている方ほど「のぼせ」の状態になりやすいといわれています。

「のぼせ」ないための予防策は？

のぼせは、正しい知識があれば予防ができます。ゆっくり入浴したいときは長風呂になりすぎないよう、注意をしてくださいね。

しっかり「水分」を補給

入浴中は、自分でも気づかないうちにたくさん汗をかきます。汗をかきすぎて脱水状態になる可能性もありますので、入浴前にしっかり水分を補給してください。湯船に浸かっている最中にも喉が乾いたなと思ったら、ムリせず水を飲みましょう。

湯船に入る前は「かけ湯」

いきなり湯船に浸かると身体の負担にもつながります。入浴する前は、必ずシャワーやかけ湯など、身体を温めてから湯船に浸かること。そうすることで、身体とおふろの温度差がなくなり、一気に血液が流れるのを防げます。

おふろの温度は「低め」に設定

おふろの設定温度が高いと、のぼせやすくなると言われています。湯船の温度は41度以下に設定し、全身が軽く汗ばむくらいのタイミングでおふろから上がるのがベストです。

のぼせた時の対処法は？

「大丈夫」と思っても、「のぼせ」が起こると自分が思うより早く症状が進み、倒れてしまう危険性もあります。入浴中にめまいや立ちくらみを少しでも感じたら、すぐにおふろから上がることを心がけましょう。万が一のぼせてしまった場合は下記のような対処法があります。

頭、足元から少しずつ冷やす

速やかにおふろから出て身体を安静にしたら、濡れたタオルや冷たいペットボトルなどを身体に当てます。いきなり冷たいものを当てるのは身体に負担を与えてしまう可能性がありますので、頭や足元から少しずつ当てていくのがコツです。

ゆっくり水分補給

のぼせの状態＝脱水状態になりやすいということ。クラっとしたら必ず水分補給をしてください。とはいえ、冷たい飲み物をいきなり大量に飲むのはNGです。水分補給する時も、少しずつ飲むことを心掛けましょう。

温泉など、いつもと違う環境で湯船に浸かるとつい楽しくて長風呂になることもあります。お互いに声をかけあうなど、のぼせない工夫をしてくださいね。

寒い季節こそ、おふろにゆっくり浸かって疲れを癒したいもの。おふろタイムを気持ちよく楽しむためにも「のぼせ」には十分に注意してください。心も身体もじんわりリラックスできる癒しの時間を過ごしてくださいね。