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体温を上げて下げる入浴効果って?高血圧の人がおふろに入る時の注意点
おふろに入る習慣は、ストレスの解消をはじめ、さまざまな健康効果をもたらしてくれます。健康面から考えれば毎日欠かさず入りたいところですが、高血圧の方がおふろに入る際は、ちょっとした注意が必要です。このコラムでは、入浴がもたらしてくれる効果と、高血圧の方が注意すべきポイントを紹介します。
入浴の嬉しい効果で安眠を目指そう!
入浴は、ぐっすり深く眠る質のいい睡眠のために欠かせない習慣です。湯船に浸かることで血管が拡張され、血流が良くなり血圧が下がりますし、入浴後も副交感神経が優位に働き、さらに血圧が下がり入眠しやすい状態になります。このスムーズな入眠には体温のコントロールが大切。入浴することで深部体温をしっかり上げ、眠るまでにゆっくり下げていくという流れが眠気を誘い、入眠へとつながります。
高血圧の人が注意すべきことは?
入浴は日々の健康習慣として推奨されていますが、高血圧の方がおふろに入るときは、注意が必要です。特に寒い日は、暖房がきいたリビングから脱衣所に移動することで急激な温度差が起こることも。この時に血管が急激に収縮し、血圧が急上昇する場合があります。さらに肌寒い脱衣所から温かい湯船に浸かることで、再び急激な温度差により血圧が急低下する可能性も否定できません。どちらも身体に大きな負担がかかり、心筋梗塞や脳卒中、脳貧血を引き起こしてしまう「ヒートショック」のリスクが出てきます。高血圧の方は特に注意が必要となりますので、おふろに入る際は以下の3つについて意識してください。
1.急激な温度差を避ける
ヒートショックを招く要因のひとつが「急激な温度差」です。そのため、なるべく家の中で温度差を作らないことが重要です。入浴前に脱衣所や浴室を温めておく、浴槽に浸かる前にシャワーを浴びて温度に慣れておくなど、なるべく温度差のムラがなくなる工夫をしましょう。また、バスタブから急に立ち上がったり、慌てて浴室から出たりすることもヒートショックになる可能性があります。おふろに入る際はゆったりリラックスして過ごすこと、何かあっても慌てず冷静に行動することが大切です。
2.おふろの温度はぬるま湯程度
湯船の温度が熱すぎる場合も血圧が急激に上がりやすくなります。温度を上げすぎず、38〜41℃を目安にした湯に10〜15分ほど浸かるようにしましょう。副交感神経が優位に働き、質のいい入眠につながります。
3.食後すぐと飲酒後の入浴は避ける
食事をしてから約1時間は、消化のために胃に血液が集中して身体全体の血圧が下がります。その状態でおふろに入るとさらに血圧が下がるため、貧血に近い状態になることも。消化も妨げてしまうので、なるべくこの時間は湯船に浸からないよう気をつけてください。もちろん、お酒を飲んだ後の入浴もNGです。健康効果が期待できるおふろですが、時と場合を考えて入ってください。
おふろは1日の疲れを癒してくれる至福の時間。高血圧だからとあまり神経質になりすぎないで、入浴タイムを楽しんでくださいね。
- おふろのあたたまりかたや体感などには個人差があります。
- 体感や体調にあわせて、入浴時間・ふろ設定温度・ふろ湯量を調節して、無理なくお楽しみください。
参考
ノーリツ: https://www.noritz.co.jp/product/special/mist_dryhot/heat_shock/
Dクリニック東京ウェルネス: https://www.sumahoshin.or.jp/lab/hypertension/bathtime/