「薄着・冷房・冷たいもの」はNG！暑い季節の生活習慣で気を付けたいこと

意外と冷える？夏に冷えやすい理由

夏は「暑いから冷えとは無縁」と思いがちですが、実は身体が冷えやすい季節でもあります。その原因のひとつが、冷房や冷たい食べ物・飲み物。とくに職場や学校など冷房が効いた室内に長時間いると、肌寒さを感じなくても身体の深部体温がじわじわと下がってくるといわれています。また、暑い時につい手にしてしまう冷たい飲み物や食べ物が内臓を冷やし、消化機能や血流に影響を与えることも。さらに、夏の薄着も落とし穴。肌を出すことで身体の熱が奪われやすくなり、おなかや腰、足元が冷えてしまったというパターンもあります。こうした冷えの蓄積が、だるさや疲労感、体調不良の原因につながることもあるのです。「冷え」は目に見えないからこそ、気づいたときには不調につながってしまうことも。だからこそ、日頃から“冷えない工夫”が大切なのです。

冷房との上手な付き合い方を意識する

暑い外から室内に入った瞬間の冷房の涼しさは、まさに“天国”。でもその心地よさに油断すると、身体を芯から冷やしてしまうことも。ポイントは「冷房の温度設定」と「冷気を直接受けない工夫」です。

まず、冷房の温度は外気との差を5度以内に抑えるのが理想的。強すぎる冷房に当たると、身体が冷えて免疫力が下がりやすくなります。オフィスや電車など、自分で温度調節が難しい環境では、カーディガンやひざ掛け、ストールを携帯して冷えから身を守りましょう。また、冷気が直接当たる場所で長時間過ごすと、体表からどんどん熱が奪われます。できるだけ冷房の風が直接当たらない位置に座ったり、風除けを置いたりするのもおすすめです。「冷房がなければ夏は乗り切れない」という方も、上手に“冷えすぎない工夫”を取り入れることで、快適さと健康を両立してくださいね。

冷たいものを控えて“内側”から温める

暑い日にキンキンに冷えた飲み物やアイスクリームは、至福のひととき。ですが、冷たいものの摂りすぎは胃腸に負担をかけ、内臓の働きを鈍らせてしまいます。特に冷え性の人やお腹を下しやすい人は注意が必要です。「冷たい飲み物ばかり飲んでいたら胃が重い」「お腹の調子が悪い」といったサインを感じたら、温かいお茶や常温の飲み物に切り替えてみましょう。生姜やハーブティーなど、身体を内側から温める飲み物もおすすめです。また、食事では冷たい麺類だけでなく、温かいスープや具沢山の味噌汁を添えることで、冷え予防の効果につながります。冷たいものを完全に避ける必要はありませんが、摂り方を意識するだけでも、体調が整いやすくなるはずです。

「温活」で夏冷えを防ぐ暮らしを

「温活」と聞くと冬をイメージしがちですが、夏こそ温活の始めどき。身体の巡りを整え、冷えにくい身体作りを意識することで、夏バテ予防にもつながります。そんな温活でトライしやすいのが「入浴」。湯に浸かることで血流が促され、冷えや疲れが和らぎます。時間がない日でも、5～10分の半身浴を取り入れるだけでOKです。さらに、軽いストレッチやスクワットなどの筋トレも効果的。筋肉量が増えると、基礎代謝が上がり“冷えにくい身体”を目指せます。運動が苦手な方は、通勤時に一駅分歩く、エスカレーターを階段に変えるなど、小さな工夫から始めてみてください。

「おふろのじかん」で公開されている「おふろワクワークアウト」の動画では、入浴前・入浴中・入浴後とそれぞれのシーンで実践できるエクササイズやストレッチを動画で公開中。入浴と組み合わせることで効率よく身体を温めることができます。

「暑いからこそ冷やしたい」そんな気持ちは自然なこと。でも、その習慣が知らず知らずのうちに体を冷やし、不調の原因になっているかもしれません。冷房、薄着、冷たいもの、どれも“適度”を意識しながら、自分の体を守る工夫が大切。暑さに負けない体づくりは、日々の小さな心がけから。夏を元気に、心地よく過ごすために生活習慣を見直してみてはいかがでしょうか。