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計るたびに「体温」が違うのはなぜ?口と脇、どちらがいいの?体温計の正しい使い方
健康のバロメーターになる体温。基礎体温をチェックするために計る方も多いのではないでしょうか。最近ではコロナ禍で日常的に体温を計ることも増え、検温器で何度も体温を計るなんてこともしばしば。その際「体調は何も変わらないのに、さっきと体温が違う」という経験はありませんか?このコラムでは、「なぜ計るたびに体温が違うのか」その理由と、「正しい体温の測り方」についてお伝えしたいと思います。そして検温する部位「口」と「脇」、どちらがベストであるかについても言及してみました。
計るたびに体温が違うのはなぜ?
朝起きて測ったとき、勤務先で測ったとき、夜に寄ったスーパーで測ったとき……行く先々で違う体温が表示されると疑問に感じるものです。その理由として、次の3つの理由が考えられます。
1.身体のリズムによる平熱の変動
人間は寝ているときの体温が1番低く、起床後に少しずつ上昇します。1日で1℃〜1.5℃体温は変わり、活動の程度にも影響を受けます。
2.体温計の種類による誤差
現在、さまざまな種類の体温計が使用されています。
- 脇下スティック型体温計
- 婦人体温計
- 非接触型体温計
- 耳式体温計
このように多くの種類がありますが、それぞれ計る部位も機能も少しずつ異なります。そのため、違う種類の体温計で計ると誤差が生じやすく、体温に変化があるように感じるのです。
3.検温の際のミス
体温計を全く同じ場所に当てて検温するのは、意外に難しいものです。たとえば脇下スティック型体温計では、脇からズレてしまったり服を巻き込んでしまったりすることがよくあります。
正しい検温は、正しい体温計選びから
体温を計る場合、目的によって体温計を使い分けることが大切です。口用と脇用の2種類についてご説明します。
口用の婦人体温計は基礎体温
一般的に口で計る体温計は、女性が基礎体温を計るためのものです。外気の影響を受けず、とても信頼のできる体温計といえます。正しい計り方のポイントは以下の通りです。
- 目覚めてすぐ検温する
- 活動はせず、布団に入ったままの状態でいる
- 測定位置は舌の裏側
- 舌の下にある中央筋の根本に置く
- 時間、計る場所は毎日決まったやり方で行う
口用を使う場合は、低温期と高温期の周期を把握したいときに使用するのがベストです。0.01単位まで表示されるため、微細な体温の変化に気づくことができます。
脇用は発熱の有無を知りたいとき
脇用は、熱があるかどうか調べたいときにおすすめ。計る時間は決まっていないので、1日中どの時間帯でも使用できます。正しい計り方は以下の通りです。
- 飲食や入浴、運動後には30分間隔を空けて検温する
- 脇のくぼみの中央に体温計の先端をあてる
- 体温計を上半身に対し、30℃ほどの角度で挟む
- なるべく動かないで過ごす
普段の検温や、体調を崩したときは脇用が便利。使い慣れていたとしても、もう1度測り方をおさらいしてみると、より正しい体温が分かるかもしれません。
目的別に使い分けて、身体をもっと知る
異なる種類の体温計は、それぞれが大切な役割を持っています。目的によって使い分け、健康に繋がるステップとして活用してみてください。日頃から自分の体温を把握することで、毎日を安心して過ごしてくださいね。
- 記載した内容の効果は、個人差があり、記事の内容を保証するものではありません。
- ご自身の体調にあわせて、無理のない範囲でお楽しみください。
参考
オムロンヘルスケア: https://www.healthcare.omron.co.jp/bijin/shittemiyo/body02.html